2025年読書記録15冊目(3月-6冊目)。
書籍紹介
基本情報
あらすじ
霊現象探求家・真備、助手の凛、作家・道尾のもとを、誰にも打ち明けられない秘密を抱えた人たちが訪れる。
「流れ星のつくり方」「花と氷」ほか、人生の光と影を集めた五つのミステリ。 /幻冬舎
http://michioshusuke.com/custom6.html
読書記録
関連記録
メモ
霊現象探求家・真備とその助手である凜、そして真備の友人でホラー作家の道尾、3人が遭遇する事件を描く、通称「真備シリーズ」の第3作。
ん、第3作……?
そう、この読書記録をつけるために本書のことを調べてから初めて知ったのだが、私は本書がシリーズもの、そしてそれも1作目ではなく3作目であるということはまったく知らなかった。
本書では描かれていない事件に関する描写がところどころあり、それらの事件はいずれ描かれるのかと疑問に思う場面はあったものの、よもやシリーズものの3作目だとは気付かなかった。
ただ、本書には短編が5つ収録されているが、それぞれが単独で成立しているので、過去作を読んでいなくても問題はない。
最も印象に残ったのは、本書の巻頭作品となっている『流れ星のつくり方』だろうか。
本作は、凛が旅先で出会った少年の口から語られるある殺人事件において、「なぜ犯人は犯行現場から誰にも見つからずに逃げることができたのか」という謎を中心に展開される。
少年の境遇を思い涙する凛の姿と、謎の真相が明らかになる少年の言葉が綴られた哀感漂う終盤の描写は、胸に沁み入るものがあった。
過去作を読んでいなくても問題はなかったとは言え、真備シリーズ第1作は、道尾氏のデビュー作でもある『背の眼』とのことで、まずはそちらから読むべきだったなと、今さらながら思っている。
そのため、これからはランダムに選ぶのではなく、出版年の古いものから順に読んでいこうと決めたのであった。
というわけで、次に読むのは『背の眼』かな。
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