先日、日商簿記検定試験3級を受験して、無事に合格できました。
ということで、今後この試験を受ける人のために自分の記録を残しておきたいと思います。お役に立てば幸いです!
僕自身の簡単なバックグラウンドと勉強方法/期間に関する情報は下記のとおりです。
それぞれの詳細については、後ほど説明します。
- 業務経歴:
新卒でIT業界に就職して約15年。
セキュリティ周りのサービスに関連するインフラエンジニアや
システム監査の経験あり。
保有資格はPMP, CISA, CISM, CISSP。 - 勉強方法:
Funda簿記のコンテンツで基礎知識を身に付けて、
ひたすら練習問題と模試を解く。 - 勉強期間:
3週間。(総学習時間は約44時間)
それでは、本題に入っていきましょう。
最初に試験の概要を説明した後、具体的な勉強方法をご紹介します。
以下の目次から、気になるトピックを選んでお読みいただければと思います。
試験の概要
簿記3級の試験概要について、下記3点について簡単にまとめたいと思います。
- 簿記3級で学ぶ知識は「業種・職種にかかわらずビジネスパーソンが身に付けておくべき『必須の基本知識』」である。
- 試験は、統一試験と呼ばれるペーパーテスト形式(2月・6月・11月の年3回実施)と、ネット試験と呼ばれるCBT(Computer Based-Testing)形式が存在する。
- 試験は大問3つ(第1問:45点、第2問:20点、第3問:35点)で構成されており、70点以上で合格となる。
まず1つ目について、日本商工会議所の言葉を借りると、簿記3級とは「業種・職種にかかわらずビジネスパーソンが身に付けておくべき『必須の基本知識』」とのことです。
業種・職種にかかわらずビジネスパーソンが身に付けておくべき「必須の基本知識」として、多くの企業から評価される資格。
https://www.kentei.ne.jp/bookkeeping/class3
基本的な商業簿記を修得し、小規模企業における企業活動や会計実務を踏まえ、経理関連書類の適切な処理を行うために求められるレベル。
具体的な試験科目は「商業簿記」となっており、超平たく言うと「決算書を作成するために必要となる知識」の理解度が計られる試験となっています。
そして2つ目。
試験は、統一試験と呼ばれるペーパーテスト形式のものと、ネット試験と呼ばれるCBT(Computer Based-Testing)形式のものの2つが存在します。
以前は統一試験だけだったのが、新型コロナウイルス感染症の影響で統一試験の開催が難しくなった時期があったことを背景に、2020年12月からネット試験が始まったようです。
ネット試験と言っても、自宅から受けられるわけではありません。
試験会場を予約して、そこで用意されているPC端末を利用して試験を受けることになります。
統一試験は2月・6月・11月の年3回実施ですが、ネット試験は一部の受験停止期間(統一試験が実施される日付の前後1週間程度)を除き、試験会場の予約さえ取れれば、基本的にいつでも受験することが可能です。
また、統一試験だと合否発表まで数週間かかるようですが、ネット試験だと合否は受験後に即確認することができます。
受験日の調整もしやすいし、合否も即日確認できるし、個人的には「統一試験を選ぶメリットはないのでは……?」と思いますが、CBT形式に不安がある人もいらっしゃるかもしれないので、そこは人によるのかもしれませんね。
最後に3つ目。
試験は大問3つで構成されており、第1問:45点、第2問:20点、第3問:35点という配点になっています。
100点満点のうち、70点以上を取れれば合格となります。
ここでポイントなのが、「第1問と第3問だけで80点の配点がある」という点ですね。
極端な話、第2問が0点でも第1問と第3問でしっかり得点できれば合格ができるということです。
このあたりは、実際に勉強を進めていく上でも意識しておいた方がいいところかと思います。
実際に僕がこの点をどのように意識していたかについては、後ほど触れますね。
筆者のバックグラウンド
僕の、勉強を始める前の時点での簿記に関する知識はほぼ0と言っていい状態でした。
5年ほど前に一度勉強してみようと思い立って参考書を買ったものの、最初の章ですぐに挫折して諦めた経験があるくらいです。
ちなみに僕は、以前、3年ほど大手監査法人でシステム監査に携わっていた経験があり、そこでクライアント企業の貸借対照表や損益計算書を見ることができる立場にいた時期がありました。
一度簿記の勉強をしようと思ったのも、監査法人入所時に「簿記の知識は持っていた方がいい」と言われたからなんですよね。
でも、システム監査自体は簿記の知識がなくても問題なく進められたことから、「何かよくわからんし、まぁいいや。興味もないし……」となってしまっていました。
ということで、簿記に関連する知識を実データから学ぶことのできる環境に身を置いていた時期こそあったものの、当時はほとんど興味がなかったため、「前提知識をある程度持ってる状態からのスタートだった」ということはなく、ほぼ何も知識がない状態からのスタートでしたが、3週間で合格できました。
ただ、このブログでも記事にしていますが、CISA/CISM/CISSPといったIT系資格を取得しているように「勉強を習慣化する」ことに関してはあまり苦手意識がなく、「やろう!」と思ったら結構集中して取り組めるタイプの人間だと思います。
また、後に詳しく書いていますが、3週間の間ほぼ毎日それなりの時間を勉強に費やしています。
決して「ちょろっと勉強して受かったよ」という話ではありませんので、その点はあらかじめお伝えしておきたいと思います。
それでは、実際にどんな勉強をしたのか、ここから説明していきますね!
勉強方法
今回、僕が簿記3級の試験を受けるに当たって利用した教材は「Funda(ファンダ)簿記」のみです。
他の教材(書籍や動画等)は一切利用していません。
ということで、ここでは「『Funda簿記』とは何ぞや」という点をお話しした後に、Funda簿記が僕に合っていると感じた点と、Funda簿記を利用した勉強法を紹介したいと思います。
こちらの内容を読んで、僕の感覚に近いと感じた方には「Funda簿記」を使った学習を全力でオススメします!
Funda簿記とは
「Funda簿記」というのは、平たく言ってしまえば「簿記試験対策アプリ」です。
以下の3つのコースの中から目的にあったコースを選んで受講することで、スマホやPC、タブレット端末から簿記の学習を進めることができます。
- 簿記3級合格コース
- 簿記2級合格コース
- 3・2級セットコース
各コースの詳細については、公式サイトを参照いただければと思いますが、今回僕は「簿記3級合格コース」に申し込みました。
90日間アプリを利用した学習をすることができて、価格は10,000円です。
「10,000円」と聞いて「高いな」と感じる人もいると思いますが、実際に利用した僕の立場から言うと「10,000円払うだけの価値がある教材」だと思います。
何だかFunda簿記の回し者みたいになってしまっていますが、ホントにこの教材は僕に合ってたんですよね。
では次に、Funda簿記の何がよかったのか、そしてどのように勉強を進めたのかを紹介したいと思います。
Funda簿記のよかったところ① スライド学習
まずは、学習コンテンツが「スライド」形式になっている、かつ1スライドが簡潔にまとまっていて見やすいという点ですね。
Funda簿記では、簿記試験の論点の学習や試験対策といったコンテンツがすべて「図解をベースとしたスライド」にまとめられています。
パワポで作成された資料を想像してもらえると、わかりやすいかなと思います。
この学習スライドに出てくる主な登場人物は、「上司から『簿記を学んできなさい』と言われた新卒君」と「新卒君に簿記知識を授ける大手町さん」の2人。
学習スライドは、主にこの2人の掛け合いで進んでいくので、学習者は「何も知らない0からのスタートの新卒君」と一緒に簿記知識を学んでいくことができます。
掛け合いで進んでいくってことは、こんな感じ?
そう、学習スライド上でも、まさにこんな感じで新卒君と大手町さんの掛け合いが展開されるんだよね。
へぇ、それなら参考書の文章よりも読みやすそう!
そして、1つ1つのスライドが簡潔にまとめられており、「情報が詰め込まれていて見にくい・疲れる」といったことがありません。
恐らくですけど、フォントサイズの下限を定めて、1スライド当たりの情報量が多くなりすぎないように意識して作成されているんじゃないかと思いますね。
それに、1つ1つのパートのボリュームが大きくなりすぎないように配慮されていて、1つのパートのスライド学習を進めるだけなら数分程度あれば完了できます。
このように、新卒君と大手町さんの掛け合いが軽妙で面白いこと、そして情報が簡潔にまとまっていることから、サクサクと読み進められます。
動画教材との比較
教材の形式としては、いろんな方がYouTube上にアップされている簿記対策動画や資格スクールの動画といったものもありますが、僕は「動画視聴による勉強」って苦手なんですよね。
理由は大きく2つあって、1つは「集中して見続けられないこと」、そして2つ目は「インプットのスピードに緩急を付けにくいこと」です。
まず、エンタメ動画ならともかく、勉強のための動画を何十分も集中して何本も見続けられません。
もし、そういった動画教材を再生したとしても、途中で別のことをやり始めて集中できず、結局ほとんど頭に入っていない未来しか見えません。
そして、動画だと「このあたりは理解できているからサクッと先に行きたい」「ここはよくわからないからじっくり考えたい」といった場合に、いちいち動画を早送りしたり巻き戻したり、ときには停止したりしないといけず、インプットのスピードに緩急が付けにくいんですよね。
その点、Funda簿記のスライド形式だと、ひとつのパートを数分で確認できるし、理解できているところはサッサッと飛ばし読みしながら、理解できていないところはじっくり読むといったことが簡単にできます。
ということで、Funda簿記のスライド学習によるメリットをまとめると、以下のとおりです。
- 新卒君と大手町さんの掛け合いが軽妙で面白い。
- 1スライド当たりの情報量が多すぎず、簡潔にまとまっているので読みやすい。
- 1つのパートのスライド数も、数分程度で読み終われるボリュームとなっているので、短い時間で集中して学習できる。
Funda簿記のよかったところ② 大問別練習問題&模擬試験が受け放題
勉強においては、まず基本知識を「インプット」することが大事ですが、それより重要なのは「アウトプット」であり、こと資格試験に向けた勉強においては「実際の試験に即した問題をとにかく解いて知識や解法を定着させる」ことが重要だと僕は考えています。
そこにおいて、Funda簿記は大問別練習問題と本番と同じ構成の模擬試験が受け放題なんですよね。
問題に出てくる勘定科目や数値は毎回ランダム生成されるので、「答えだけ覚えてしまって、点数は取れるけど、実際にちゃんと理解ができているかわからない」ということがありません。
つまり、無限にアウトプットできちゃうわけです。
問題を解く量を重視したい僕にはありがたすぎる機能でした!
しかも、第1問だけ、第2問だけ、第3問だけといった形で、大問別で練習問題を解くことができるし、その大問の中でもカテゴリを選択することもできます。
なので、自分の苦手なカテゴリだけをピックアップして、ひたすら問題を解くことも可能です。
書籍(問題集)との比較
「問題集=書籍」とイメージする人も多いと思いますので、書籍の問題集と比較したときのFunda簿記のメリットについて書いてみます。
先ほど書いた「問題がランダム生成されるため、毎回違う問題に挑戦できる&問題数に上限がない」というのも、めちゃくちゃ大きなメリットなのですが、他にも「採点が自動で行われる」「学習スライドに戻ってすぐに復習できる」「ネット試験とそっくりの形式問題を本番と同じようにPCで解ける」というメリットもあります。
まず、アプリなので当然と言えば当然なのですが、問題を解いた後は自動で採点が行われます。
直近で取得したCISA/CISM/CISSPといったIT系資格の勉強時は、「問題集を見ながらノートに解答を書いて、それを後で自分で採点する」というアナログな勉強法をとるほかなかったのですが、これが結構面倒なんですよね。
その苦労がないだけでも勉強効率が段違いでした。
そして、解答・解説にはその問題に関連する学習スライドへのリンクが張られています。
ですので、間違った問題や、正解はしたけど理解が足りていないと思った問題については、すぐに学習スライドに戻って復習することができます。
書籍だと、パラパラとページをめくってその問題に関連する説明箇所を探してから復習する必要があるので、これまた面倒なんですよね。
地味によかったのが、解説から学習スライドのリンクをクリックした際に、アプリ上は解説画面のままで別ウィンドウで学習スライドのページが開くことです。
アプリ内で画面遷移せずに別ウィンドウが開かれることで、学習スライドの内容を復習した後にスムーズに解説の確認に戻ることができました。
最後に、練習問題や模擬試験の問題構成や画面構成がネット試験そっくりに作られており、日々の勉強が本番リハーサルになったという点もアプリならではのメリットだと感じました。
「解答をどう入力するのか」「次の問題にどうやって進むのか」といった、簿記知識そのものとは関係ない受験要領に関することで本番当日に戸惑いたくはないですからね。
ネット試験を考えている人は、書籍の問題集ではなく、Funda簿記のように本番同様にPCで解答する形式の問題演習を繰り返すのがいいと思います。
ということで、Funda簿記の練習問題&模擬試験に関するメリットをまとめると以下のとおりです。
- 問題がランダム生成されるので、無限にアウトプットできる。
- 自分の苦手分野の問題を集中的に解くこともできる。
- 採点が自動で行われるので、解答後は解説確認に集中できる。
- 解説には学習スライドへのリンクが張られているので、すぐに復習することができる。
- 本番そっくりの問題構成・画面構成になっているため、日々の勉強がそのまま本番リハーサルになる。
Funda簿記ブログでの分析記事
Funda簿記ブログでも僕の学習データを詳細に分析・紹介いただきました!
かなり細かい分析をしていただいていますので、僕の方の記事と併せてこちらも読んでいただけると参考になるかと思います。
Funda簿記を利用した3ステップの勉強方法
では、実際に僕がFunda簿記を利用してどのように勉強を進めたかをまとめておきます。
と言っても、まとめるほどの内容ではなく、たったの3ステップなんですけどね。
それではいってみましょう!
まずは、しっかりと仕訳の基本知識を頭に入れるために、学習スライドをひととおり確認して勉強しました。
Funda簿記は、各パートが「学習パート」⇒「小テスト」⇒「小テスト解説」の流れで構成されているので、ただ何となくスライドを読んで「わかったつもり」になることなく、最後の小テストで実際の理解度をしっかり確認できます。
また、学習したパートにはメダルと最終学習日時の情報が表示されるので、どこまで学習が進んだかも一目瞭然でわかりやすくなっています。
進捗がわかりやすいだけでなく、「早く学習を進めて、メダルを獲得したい!」というモチベーションにも繋がり、学習意欲も上がりました。
途中で大問別練習問題(第1問の仕訳問題)を解くことも少しありましたが、基本的には学習スライドで基礎知識をインプットしましたね。
学習スライドをひととおり勉強して簿記3級の基礎知識をインプットしたら、そこからは大問別練習問題に本格的に取り組みました。
取り組んだ順番は「第1問」⇒「第3問」⇒「第2問」で、解いた問題の量が多かったのもこの順番です。
理由は、冒頭に書いたとおり「第1問と第3問だけで80点の配点がある」からですね。
最悪、第2問が0点だったとしても、第1問と第3問での失点を10点以内に抑えれば合格できるわけです。
「それって、試験のつくりとして問題ないのか?」と思うところはありつつ、試験合格を狙うのであれば、その配点構成を踏まえて、「第1問と第3問を重視した勉強」を進めるのが王道かと思います。
第1問で安定して点数が取れるようになってきたら第3問、第3問で安定して点数が取れるようになってきたら第2問、という流れで進めていきました。
もちろん、問題を解くだけではなく、間違えた問題や理解が足りていないと思った問題については、必要に応じて学習スライドに立ち返って復習もしました。
ちなみに、第3問の練習問題(清算表作成)を初めてやったときは、「何じゃあこりゃ? どうやって解くんだぃ?」となるくらいわけがわからなくて、「これはやばい……」となりました。
ただ、繰り返し練習問題を解いて解法のパターンを学習しつつ、自分のつまづきやすいポイントに気付いてそこをつぶしていったことにより、自分の中でブレイクスルーが起こります。
最終的には毎回満点が取れるようになり、苦手どころか得点源になりました。
大問別練習問題を解いて自信をつけたら、最後のステップは「模擬試験をひたすら解く」です。
模擬試験を解く目的は「全体を通して解いた際の各問の所要時間をもとに、時間配分を確認する」、「本番と近い環境を用意して、受験時のイメージトレーニングをする」といった点になります。
「間違った問題の復習をして知識の定着を図る」という目的ももちろんあるのですが、すでに大問別練習問題で各問の解法はある程度身に付けられている状態だったので、本番の予行演習という意味合いの方が強かったですね。
ここは、最後の総仕上げ段階です。
まず、「全体を通して解いた際の各問の所要時間をもとに、時間配分を確認する」について。
これは大問別練習問題ではそこまで意識していなかった「解答所要時間」を確認することによって、「試験時間の『60分間』で解ききれるか。解ききれないとしたら、どの問題の解答時間を短縮する必要があるか(短縮できそうか)」を確認する作業です。
ただ、初回の模擬試験受験時から60分間フルに使い切ることはなく、時間に余裕を持って解ききることができたので、結果的に「どうやって解答時間を短縮するか」という点はそこまで意識する必要がありませんでした。
ちなみに、何度か模擬試験を解いてみた結果、「第1問:10分⇒第3問:20分~25分⇒第2問:10~15分」くらいの配分でいけそうだなという感覚がつかめました。
次に、「本番と近い環境を用意して、受験時のイメージトレーニングをする」について。
「本番のネット試験では、ボールペンとメモ用紙2枚が受験者に渡される」という情報を確認していたので、模擬試験を解く際も、消すことのできるシャープペンやフリクションペンではなくボールペンを用意して、メモ用紙も2枚以内に抑えるようにすることで、本番と近い環境にしました。
僕の場合は「第1問はメモ不要、第3問は0.5~1枚、第2問は0.5枚」くらいのメモで間に合いそうだなということがわかりました。
本番試験を迎えるころには、模擬試験で毎回90点以上をとれる状態となっていました。
そのため、自信から来る心の余裕もだいぶ出てきていましたね。
最後に、勉強方法からは少し話が逸れますが、学習状況をTwitter(現:X)のFunda簿記学習コミュニティに投稿すると、メンターの方々がいつも温かいコメントをくださるんですよね。
それも日々の勉強の励みになっていました。
メンターの皆様、ありがとうございました!
学習スケジュール
冒頭に書いたとおり、学習期間は3週間(学習時間は約44時間)でした。
具体的には、11月5日にFunda簿記に申し込んで勉強を開始して、11月26日に受験・合格しました。
この3週間の流れは、先ほど紹介した3ステップとそのままリンクしており、以下のようになります。
最初の1週間(厳密には8日間)で、最初のステップである「学習スライドによる基礎知識の習得」を進めました。
勉強時間を確認したところ、ざっくりですが、学習スライドをひととおり確認するのにだいたい20時間くらい使っていましたね。
ちなみに、簿記の勉強を始めようと思った当初は「2023年内に合格できればいいかな」くらいに考えていました。
ただ、Funda簿記を利用して勉強し始めたところ、何だかスルスルと理解できて、勉強を始めて2日目の11月6日にして「あれ、これ意外といけるかも?」という謎の自信が出てきたんですよね。
なので、11月後半の土日で試験を受けられるテストセンターを探して、11月26日の日程で予約しました。
ネット試験は試験日の3日前まで日程変更ができるので、「11月23日時点で合格ラインに行けてなさそうだったら、そのときは日程変更すればいいや」くらいの軽いノリですね。
また、試験日を決めたことによって、「第1週:スライド学習、第2週:大問別練習問題、第3週:模擬試験」という全体スケジュール感をイメージしました。
日程変更には手数料もかからないですし、学習スケジュールを決める上でも、とりあえず最初にバシッと試験日を決めてしまうのがオススメです!
そして、11月7日(学習開始から3日目)に電卓を用意しました。
それまではスマホの電卓機能を利用していたのですが、本番では当然スマホは持ち込めません。
なので、早めに電卓を用意しておいて日々の勉強から使い慣れておく方がいいだろうと思ったんですよね。
ちなみに、ネット上の評判を調べて僕が購入した電卓は以下のものです。
調べてみるといろんなオススメ電卓が出てきて結構迷ったのですが、最終的な決め手は「何かカッコよさそう」という点でした。
実際、メタリックブルーの色合いが好みでしたし、「自分専用の電卓を購入した! 使わなきゃ(謎)」ということで学習モチベーションも上がりました。
2週目はひたすら練習問題を解く毎日です。
平日は仕事が終わって子供が寝た後の1~2時間程度、土日は日中+夜で4時間程度勉強していましたね。
簿記受験を応援してくれて、勉強時間を作ってくれた妻に感謝です。
毎日よくやってたよね~。
勉強に集中できる環境を作ってくれて、ありがとう!
最後の3週目は、「1日1模擬試験」をノルマとして解きつつ、理解が足りないところを部分的に学習スライドと練習問題で補っていきました。
試験日の日程変更ができる期限の11月23日時点では、だいぶ自信もついていたので、日程変更することなくそのまま本番当日を迎えました。
最終的に、模擬試験を解いた回数は合計9回です。
正直3回目くらいで「まぁ大丈夫だろう」という感覚はあったものの、「1日1模擬試験」は崩さず、試験前日にも2回、試験当日の朝にも1回受けるほどの「石橋を叩いて叩いて叩きまくって歩く」スタイルで本番を迎えました。
僕は毎日結構まとまった勉強時間が確保できたので、上記スケジュールで進められました。
ただ、そんなに勉強時間を確保できない人も多いと思いますので、スケジュールよりは学習の流れの方が参考になるかなと思います。
ネット試験受験体験記
最後に、ネット試験本番の受験体験記を残しておきます。
試験開始時刻は11時45分だったので、先ほども少し触れたとおり、朝に模擬試験を1回解いて万全の態勢を整えてから会場に向かいました。
CBT形式の試験は過去にも何度か経験があり、比較的慣れているはずですが、試験用のPC端末の前に座って試験を開始する際には、やはり緊張感がありましたね。
合格できる自信はあったのですが、「もしかしたら落ちるかも」という不安もやはり少なからずありました。
まずは第1問。
「あっ、これFunda簿記でやったところだ」ってな感じで、Funda簿記の練習問題で散々やってきたものとほぼそのままの形式の問題だったので「よし、大丈夫だ」という安堵感が出てきました。
最終問題で「あれ、これってどうだったっけ?」と迷ったものの、大きくつまづくことはなく約10分ほどで終了。
順調なペースで、第3問に移ります。
「これはいけそうだな」という手応えがありました。
第1問でつまづいてしまうと後に尾を引いてしまうので、スタートはなかなかよかったと思います。
続く第3問は、「貸借対照表と損益計算書の作成」です。
こちらもパッと見は、Funda簿記で繰り返し解いた練習問題と同じ形式でした。
「よしよし、大丈夫」と思っていたところに、2番目の整理事項の日本語が「ちょっと何言ってるかわからないですね」な内容で思考がフリーズ。
「え、何これ? 最終的にどうなっている状態が正しいの?」と困惑します。
「日本語が怪しいけど、恐らくこういうことだろう」と考えて、いったん次の整理事項の確認に進みました。
結局、そこ以外の内容ではそこまで悩むことはなく、整理事項の内容をひととおり確認し終えて、貸借対照表と損益計算書の数値を埋めることができました。
「よし、じゃあ貸借の一致を確認するか」と貸借の数値を確認したところ、何と「貸借が一致しない」状況になっていることに気付きます。
練習問題や模擬試験では、ほぼほぼ一発で貸借が一致してサクッと終われていたところだっただけに、ここで軽く動揺します。
ただ、貸借が合わなかった経験はなかったわけではないので、まだこの時点では冷静に各整理事項の見直しを始めました。
どこかで単純なミスをしていて、それでずれているのだろうと、それくらいに考えていたんですね。
しかし、どう見直しても間違っていると思われる内容が見つからず、ここでだんだん焦りが出てきました。
「あれ、もしかしてどこかで根本的なミスをしている? だとすると、連鎖的に数値がずれていて大きく得点を落とす可能性もあるのでは?」という悲観的な考えが頭をよぎります。
第3問の答えが総崩れになる最悪のパターンを想像してしまって、このときはかなり焦りました……。
最終的には「さすがに0点なんてことはなくて部分点はとれるはずだから、貸借が合わないけど割り切って次に進もう!」と切り替えて、第2問に進みました。
しかし、第3問の見直しにかなりの時間を要してしまったことで、残りは15分程度しか残っていない状況でした。
「40分くらいで全部解答して、残り20分で全見直しする」くらいの目論見で臨んでいたものの、そううまくはいかず「うわ、やっべ……。全然余裕ねーじゃん」と焦る気持ちが高まります。
第2問は利息に関する勘定記入問題と、固定資産台帳の問題でした。
そして、これがまた微妙に解答に自信が持てない内容で、解答に時間を要してしまいました。
最終的に、第1問での凡ミスだけは避けたいと思ってそこだけは見直しましたが、第3問の貸借不一致原因はわからず、第2問の解答にもあまり自信が持てず、という状況のまま、タイムアップを迎えました。
試験終了後、表示された結果画面には「合格」の2文字。
ふーっと安堵し、試験結果の印刷操作を行ってから退室しました。
貸借が一致せず、点数を大きく取りこぼしているのではないかと不安だった第3問は、結局満点でした。
貸借不一致だったのに満点って、いったい何が原因でずれてたんだろうか……。
点数だけ見れば余裕を持って合格できていましたが、試験中は「落ちる可能性あるかも」と思う瞬間もあって、試験前に思っていたほどの余裕はなかったですね。
個人的には「満点合格に挑戦したい!」と思っていたところもあったので、「思ったより苦戦してしまった……。悔しい!」という気持ちも正直ありました。
しかし、何はともあれ合格できたことによる安堵感は大きかったです。
晴れやかな気持ちで帰路に就きました。
さいごに
さて、こうして無事に簿記3級に合格することができたわけですが、勉強してみて感じたのは「簿記3級の知識は、もちろんないよりはあった方がいいけど、これだけではまだまだ『入門』レベルだな」ということです。
ビジネスのもっと深いところまで知るためには、簿記2級レベルの知識が必要だなと感じましたし、実際に自分もそこまで勉強してみたいなという思いが出てきています。
ですので、またFunda簿記を利用して、今度は簿記2級の勉強を始めてみようと考えています。
仕事も少し忙しいですし、ちょっとゆっくりしたいなという思いもあるので、勉強開始を年内にするか、年明けからにするかはちょっとまだわからないですけどね。
ということで、最後までこの記事をお読みいただき、ありがとうございました!
この記事を読んでいただいている賢明な読者の皆様は「簿記の勉強をしたいけど、どうやって学習を進める(どんな教材を使う)のが効率的なんだろう」、「簿記の勉強をしているけど、いまいち理解が進まない」といった思いを持っている方が多いのではないかと思います。
もしかしたら「Funda簿記に興味があるけど、実際のところどうなん?」と思ってこの記事に辿り着いた方もいらっしゃるかもしれません。
僕が使った教材はFunda簿記だけなので他の教材のことはわからないのですが、ここまで書いてきたとおりFunda簿記がオススメできる教材であることは間違いないということを改めてお伝えしつつ、締めたいと思います。
ではでは!
おまけ(参考になるブログ)
Funda簿記を利用して、簿記3級に満点合格したカピゾーさんのブログはこちら。
自身の経験を元にした「合格までのロードマップ」が図解で解説されており、非常にわかりやすいです。
簿記3級合格に必要となる勉強時間についてまとめられたFunda簿記ブログはこちら。
学習者を複数の属性に分けて、それぞれの属性における必要学習時間がまとめられています。
Funda簿記を利用して1か月で簿記3級に合格した小川さんの詳細な学習データも公開されているので、かなり具体的な学習スケジュールのイメージを持つこともできると思います。
すでに学習を始めている人にとっても、これから学習を始めようと考えている人にとっても、ためになる内容ですので、Funda簿記を利用する/しないに関わらず、一読の価値ありです。
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