2025年読書記録4冊目(1月-4冊目)。
書籍紹介
基本情報
あらすじ
世の中にすでに存在する写真に文を添えることで
まったくあたらしい物語が生まれた――
道尾秀介による危険な悪戯写真から生まれた、道尾秀介初のショートショート集。
読み返すほど深まる――写真と連動する新感覚のミステリー。
https://www.wani.co.jp/event.php?id=7735
読書記録
関連記録
メモ
2024年から2025年にかけての年末年始は、自分史上もっとも情けないものであった。
というのも、年末に仕事納めを終え、休暇に入った矢先のことだ。
息子からインフルエンザがうつって高熱を出し、年明けになるまでほとんどの時間を寝て過ごしたからだ。
ようやくある程度体調が回復してきたかなと思えた頃には、もはや休暇も残りわずかとなっていた。
そのように悲惨な年末年始を過ごしたものの、昨年終盤から続く読書熱は冷めることがなかった。
そして、休暇最終日に借りていた本を返却すると同時に借りてきた本の1冊が本書である。
なお、この話は本書の内容とはまったく関係しない。
さて、本書には、1枚ないしは2枚の写真とセットになったショート・ショートが50作品収められている。
写真とセットで読むことによって意味が生まれるショート・ショートは、他に例があるのだろうか。
少なくとも私は初めての読書体験であった。
1つの作品が1ページもしくは数行程度で終わるので、50作品すべてを通しても1時間くらいでサクッと読めてしまった。
意味がわかると身震いするようなホラーめいた作品が多いが、思わず笑ってしまうような可笑しさがある作品や、胸が詰まるような悲しさを感じる作品も含まれている。
また、それぞれの作品がまったく無関係というわけではなく、中には連作となっているようなものもある。
再読することで新たな発見がある作品も多く、『なるほど、そういうことか』と思わせられるものも多い。
そのため、短時間で読めるとはいえ、読み応えに欠けるとは感じなかった。
個人的には、息子を育てる父親として「ごめんね」という作品が深く印象に残った。
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